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大地にも大気にも水が満ちる

6月になりまもなく1年の半分が過ぎようとしていますね。学校や会社などでは衣替えもあり、すっかり夏らしくなってきました。旧暦で6月は「水の無い月」と書いて「水無月(みなづき)」と呼ばれ、現代でも6月の別名として親しまれています。各地で梅雨入りが発表されるなど、雨の降る季節なのにどうして「水の無い月」と書くのでしょうか?

【諸説あり?水無月の由来って?】
水無月の由来については諸説ありますが、「無(な)」は「ない」という意味ではなく、助詞の「の」で、「水の月」という意味だとする説が最も一般的です。梅雨が明け、どの田んぼにも水が多くあることに由来しているようです。田植えの時期でもあり、田んぼに水を引くことから「水の月:水無月」と呼ばれるようになったのです。

他にも、「田んぼに水を張る月」という意味の「水張月(みずはりづき)」や、「田植えという大仕事をやり尽くした月」という意味の「皆仕尽(みなしつき)」という呼び名に由来するともいわれています。また、文字通り、暑さで水が枯れることから「水の無い月」という説もあります。

6月の別名は「水無月」だけではない?

実は、「水無月」以外にも6月の別名があることをご存知でしたでしょうか?
◆晩夏(ばんか)
「夏の最後の月」という意味(旧暦では、6月は夏の最後の月でした)
◆季夏(きか)
「季」が四季の終わりを表し、「夏の終わり」という意味
◆水張月(みずはりづき)
田んぼに水を張るという意味
◆青水無月(あおみなづき)
青葉が生い茂る水の月という意味
◆常夏月(とこなつづき)
常夏の花(撫子の花)が盛りを迎える月という意味
◆風待月(かぜまちづき)、松風月(まつかぜづき)
暑くなってきて風が吹くのが待ち遠しい月という意味
◆蝉羽月(せみのはづき)
蝉の羽のような薄い着物を着始める月という意味
◆鳴神月・鳴雷月(なるかみづき)
神が鳴らすといわれていた雷鳴が多い月という意味
他にも、6月の別名はたくさんあります。月の別名と由来を調べてみると、人々がどのように季節を感じながら過ごしてきたのかが見えてくるようですね。

ちなみに、英語では6月を「June(ジューン)」といいますね。これは、ローマ神話の主神ユピテルの妻Junoユノが由来とされています。 この「ユノ」が結婚や出産をつかさどる女神であることから、6月に結婚式を挙げる花嫁を「June bride(ジューン・ブライド)6月の花嫁」と呼び、6月に結婚をすると幸せになれるといわれているのです。

暑い夏を無事に乗り切れるよう祈願

【水無月は京都の銘菓でもある?】
6月の別名であるほかに、「水無月」という和菓子があることをご存知でしょうか?
京都では、6月30日に各地の神社で行われる「夏越しの祓(なごしのはらえ)」の日に、「水無月」という、涼しげな和菓子を食べる習慣があります。旧暦の6月1日は「氷の節句」といわれ、宮中では氷を口に含んで暑い夏を無事に乗り切れるよう祈願する暑気払いの風習がありました。しかし、当時の庶民にとって氷はとても高価だったため、氷に見立てた三角のういろうに、邪気を払う小豆をのせた「水無月」が食べられるようになったのです。

【夏越しの祓ってどんな行事】
宮中では、古くから「大祓(おおはらえ)」という心身の穢れをはらい清める儀式が行われてきました。これは、「伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらい)」という日本神話が起源といわれています。半年に一度、旧暦の6月と12月の最終日に、心身の穢れをはらい、無病息災を祈願するものです。6月30日に行われるのが「夏越しの祓(なごしのはらえ)」、12月の大晦日に行われるのが「年越の祓(としこしのはらえ)」です。
「夏越しの祓」が行われる6月になると、各地の神社では、境内や参道に大人の背丈ほどの大きな輪が設置されているのを見たことがあるでしょうか?これは、「茅の輪くぐり(ちのわくぐり)」といい、茅(ちがや)という草や藁で作られた大きな輪をくぐって穢れを祓い無病息災や家内安全を願う行事です。
茅の輪をくぐるときは、「水無月の夏越の祓する人は、千歳の命延(の)ぶというなり」ととなえながら、左回り→右回り→左回りの順で、8の字を描くように3回続けてくぐり、最後にまっすぐくぐり神前へ向かいます。
「夏越しの祓」では他にも、「人形流し」のおはらいも行われます。「人形代(ひとかたしろ)」という、人の形をした紙に息を吹きかけ、その人形で体をなでて穢れを移し、それを川や海に流したり、かがり火で燃やしたりして厄をはらうのです。

山形の神社でも「夏越しの祓」を行っているようです。ぜひ半年間の穢れをはらい、
7月から新たな気持ちでスタートできるようお参りしてみてはいかがでしょうか?