5月5日は「こどもの日」でしたね。お子さまの健やかな成長を願い、こいのぼりを飾ったり、柏餅を食べたりしてお祝いできたでしょうか?
5月14日は母の日です。大切に育ててくれたお母さんに感謝の気持ちを伝える日ですね。母の日にはカーネーションを送ることが一般的となっています。
【どうして母の日ができたの?】
南北戦争時代のアメリカが発祥といわれています。戦争でけが人や病人が絶えないウェストヴァージニア州で敵味方関係なく負傷した兵士を助けていた「アン・ジャービス」という女性がいました。彼女が亡くなって2年が経った1907年(明治40年)、娘の「アンナ・ジャービス」という女性が、母親の命日である5月9日に母親が好きだった白いカーネーションを教会で配ったのが始まりといわれています。(諸説あり)
【日本ではいつから始まったの?】
明治時代の終わりから大正時代にかけて日本にも伝わり母の日のイベントが行われるようになったといわれています。その後、1931年(昭和6年)に昭和天皇の皇后、香淳皇后(こうじゅんこうごう)の誕生日である3月6日が母の日と定められました。
1936年(昭和11年)には、大手お菓子メーカーが、「母の日」を日本各地に普及させる活動を始めました。これが新聞や雑誌で大きく取り上げられると、「母の日」という存在が日本中に広がりました。
戦後1947年(昭和22年)には、日本でも5月の第二日曜日を「母の日」として正式に制定され、国民に認知されたのです。
アメリカでアンナ・ジャービスさんが、母親の好きだった白いカーネーションを配ったことに由来し、お母さんにカーネーションを贈るようになりました。
白色は、亡くなった母を偲ぶものとして、赤色は、健在の母を想うものとして日本でも始めは区別されていましたが、傷つく子どもたちもいるとの考えから、赤が主流となったそうです。
ちなみに、カーネーションは、花の色によって花言葉が違うそうですよ。
母の日は日本だけではなく、世界中で行われている風習です。
母の日が5月第2日曜日という国は、母の日発祥の国であるアメリカのほか、カナダ、デンマーク、ベルギー、イタリア、オーストラリア、ドイツ、フィンランド、トルコ、中国など。
所変わって、エジプト、レバノン、シリア、ヨルダン、クウェート、アラブ首長国連邦、イエメンなどの中近東諸国では、3月21日の春分の日に母の日を祝う国が多いようです。
日本ではアメリカの母の日のように、カーネーションを贈るのが定番ですが、世界ではプレゼントの内容が違います。
たとえばフィンランドでは、ミニバラを贈ることが一般的ですが、子どもたちは「ヴァルコヴォッコ」という二輪草を摘みに行き、プレゼントするのが伝統だそうです。
また、フィンランドは子ども支援の国際組織「セーブ・ザ・チルドレン」が2014年に発表した「母の日レポート」で、世界でもっともお母さんにやさしい国に選ばれています。日本は178カ国中32位でした。
☆参考までに
子ども支援の国際NGOセーブ・ザ・チルドレン「母の日レポート」基準
(1)妊産婦死亡の生涯リスク (2)5歳未満児の死亡率 (3)公教育の在籍年数 (4)国民1人当たりの所得 (5)女性議員の割合 を総合的に勘案